大西会計事務所

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今週の考える言葉「非居住エリア」

考える言葉

非居住エリア

   『未来の年表』(河合雅司 著)がベストセラーとなり、話題を呼んでいる。
 
   本書は、「日本が少子高齢社会であることは常識であるが、その実態を正確にわかっている日本人は、どれだけいるのだろうか?」という問題意識から始まっている。
 
   人口減少は、社会基盤の衰退やインフラの劣化を招く重大な問題であるが、「人口減少カレンダー」にして、年代順に、将来において何が起きるかを示している。
 
   例えば、①2020年 女性の2人に1人が50歳以上に、②2022年 「ひとり暮らし社会」が本格化する、③2026年 認知症患者が700万人規模に、④2035年 「未婚大国」が誕生する、⑤2042年 高齢者人口が約4000万人とピークに、⑥2050年 世界的な食糧争奪戦に巻き込まれる、⑦2065年~外国人が無人の国土を占拠する等など。これら以外のどれを取っても、かなり深刻な問題が指摘されてある。
 
   また、人口減少の統計データでは、日本の総人口は100年後に約5060万人、200年後に約1380万人、そして西暦3000年には2000人まで減少する、というから驚きである。
 
   氏は、先ずは人口減少において生じる問題を正しく認識すること。その上でいかに対処すべきかを考えるべきだと提唱し、「日本を救う10の処方箋」を提示している。
 
   その中で、最も関心を持てたことを一つだけ紹介したい。
 
   人口減少がどうしても避けられない現実であるとするならば、先手を打って「戦略的に縮む」ことを選択し、その一つの方策として「”非居住エリア”を明確化」することを提言している。
 
   つまり、「人が住む地域とそうでない地域とに国土を色分けしてコンパクトで効率的な国につくり変える」のだという。歩道の拡幅も含めインフラを計画的に再整備し、人々が自然に歩きたくなる街を目指す・・・。
 
   そして、”非居住エリア”は、大型農業などを生み出す集積地に転じていくことを提唱している。この提案には大賛成である。小生には、以前から過疎化が進んだ地域に農業を中心とした町づくりをするという、「農業城下町構想」というのがある。
 
   宿泊施設やシッピングモールを兼ね備えた農業研修施設の建物を中心に町づくりを展開する。農業を本業する個人や法人、老後を田舎で過ごし趣味で農業をする老人たち、教育としての農業を経験する若者たち、様々な形の農業がある。
 
   安心で、うまい、高付加価値な農産物のつくり方を学びに海外からの就労者たちが集い、滞留人口が町を活性化させる・・・。食料の自給率は高まり、さらに農業先進国としての日本のステータスが高まる。まさに、一石二鳥である。
 

今週の考える言葉「台湾雑感」

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台湾雑感

   IG会計グループ35周年の記念旅行(4泊5日)を兼ねて、みんなで”台湾”旅行を楽しんできた。
 
   福岡から台北への飛行時間は、約2時間半ほどである。機内食を食べて、読書等をして、寛いでいると、あっという間に着く感じだ・・・。ハワイなどと比べると、本当に近くて、気軽に行けるという感じだ。
 
   そのせいか、日本からの旅行者が年々増えているそうで、昨年で年間約200万人弱の日本人が訪れているという。ハワイへの渡航者数は例年約150万人弱だそうだから、日本人にとって今や、台湾は人気スポットだといえよう。気軽さもあるが、親日的な国民性が受けているのであろう・・・。
 
   宿泊したホテルは、台北市の中心、中山区に位置する「リージェント台北」。さすが、5つ星ラグジュアリーホテルだけあって、部屋やバスルーム等も広めで、ゆったりとできる空間であった。朝食会場のバイキングは、料理の種類が豊富で、何時間でも時間をかけて過ごしたくなる気分だ。現に、最終日は2時間以上朝食を楽しんでしまった(日頃は、5分程度・・・笑い)。
 
   二日間はゴルフを予約していたが、一日目は何とかワンラウンド回ったものの、二日目はハーフでギブアップ!30℃を超えるむし暑さで、久々に流れるような汗を経験した・・・。ゴルフ場も広く、手入れが行き届いていたが、カートの乗り入れができないので、ハワイのようにはいかない。(料金もハワイより高め・・・)
 
   夜は中華料理を食べに、外に出かけたが、台湾、北京、四川いずれも当たり外れがなく、旨かったと思う。料金は、食べた場所にもよると思うが、以前に来たときほどの安さを感じなかった・・・。
 
   40年ほど前(1075~1985年頃)に何度か、台湾へは行ったことがある。本当に久しぶりの訪台であったが、昔の面影がほとんどなく、高層ビルが立ち並び、東京のように都会化してしまったと思う。
 
   思うに、台北に限らない、当時の後進諸国であったアジアの国々の首都がどれも都会化し、東京のような外観になってしまった・・・。目覚ましい発展の30数年である。
 
   バブルの崩壊後、失われた10年とか20数年とかいわれているうちに、「日本に追いつけ、追い越せ」でやってきた国々が、見違えるほど経済発展を成し遂げてきたことを改めて、思い知らされたような台湾旅行であった・・・。勿論、経済だけが全てではない。では、何をもって今後、日本はリーダーシップを発揮して行ったら良いのだろうか?雑感の中での気づきであるが、熟慮すべき課題であると思う。
 

今週の考える言葉「ルーズ」

考える言葉

ルーズ

   “ルーズ”な性格の人は、知らず知らずのうちに他人に嫌な思いをさせており、敬遠されている人が多い。
 
   「度が過ぎると致命傷」という言葉があるが、人生のあらゆる関係性(人、お金、時間、仕事、約束、異性など)において“ルーズさ”は悪しき影響を与えるので気をつけたほうがいい。
 
   “ルーズ”とは、「態度や行動にしまりがないさま。だらしないさま」をいう。“ルーズさ”とは、その人にとって小さい頃から生活習慣化されてしまっているので、自分の“ルーズさ”に気づかないことが多いのではないだろうか・・・。
 
   次のような症状がある人は、ルーズな傾向が自分にあると思った方がいい。
① 面倒くさがり。
② 物事の優先順位が決められない。
③ 無責任なところがある。
④ 人に頼って代わりにやらせようとする。
⑤ 5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)ができていない。
⑥ 自分本位で、自分に甘い。
⑦ ミスが多く、人のせいにする。
⑧ 取っ散らかすような仕事をして、後始末ができていない。
⑨ モノやお金を借りても返さない。
⑩ その他・・・・・。
 
   最近、「働き方改革」においても、生産性の向上などが盛んに言われている。“ルーズ”という意味は、「やるべきことをキチンとやらないこと、手抜きあるいは慢心」と捉えてよいだろう。これは、非生産的な行為で、経営や仕事において致命的である。
 
   では、自分の“ルーズ”な性格や習慣というものは、どうすれば直すことができるのであろうか?
 
① 先ずは、自覚すること。
自分の仕事の成果や人間関係に悪しき影響を与えていることを自覚しよう。
 
② 「仮説(Plan)~実践(Do)~検証(See)」を習慣化すること。
日々の単位で、このサイクルを実行し、仮説・検証のフードバックを習慣化すること。
 
③ 5Sの徹底。
5Sを徹底することによって、日常的に、面倒くさがる“ルーズ”な性格を変えよう。
 
“ルーズ”に悪意はないと思う。だからこそ、自己革新が求められる。
 

今週の考える言葉「修養」

考える言葉

修養

   渋沢栄一の『論語と算盤』を読んでいると、「“修養”は理論ではない」という言葉に心が惹かれた・・・。
 
   そういえば、“修養”という言葉を耳にすることが少なくなったような気がして、辞書で調べ直してみると、“修養”とは「学問を修め、徳性をみがき、人格を高めるよう努めること」とある。
 
   戦前の日本の教育には、「修身の時間」があったが、GHQの占領政策の一環で日本の教育現場から姿を消してしまったという。その修身と同義である。その政策を聞いたある外国人有識者が、その当時、アメリカの占領政策に対して「非人道的な行為だ」と批判をしたらしい。
 
   “修養”とは、自分の精神的な成長のために取り組むことであるが、今風の言葉でいうと、「自分探しをする」、「自己啓発する」、「アイデンティティを確立する」等々であろうか。つまり、「自己実現」をめざすことであろう。
 
   かつての修身の教科書には、「吉田松陰を始め、勝海舟、加藤清正、米国初代大統領ワシントンなど、古今東西の偉人の話が載っていたのです。そして、その方々の具体的なエピソードを通して、“正直”、“勤勉”、“正義”、“公益”などの徳目を教えていました」とある。
 
   歴史上の偉大な人物の生き様から、人間としてのあるべき姿を学ぶことによって、自らの徳性をみがき、人格形成をするための学習には、大変意義深いものであっただろうと想像に難くない。
 
   よく指摘されてきたことでもあるが、戦後の日本の教育は、知識教育を偏重し過ぎて、修身で教えていた徳目や、日本の歴史、文化、慣習を蔑ろにしてしまったのではと思う。その結果、エコノミック・アニマルと揶揄され、日本人の精神性の低さが問題視されるようなこともあった。
 
   小生にとって運が良かったのは、20数年前の『経営人間学講座』(主催・竹内日祥上人)との出逢いである。「人間としていかに生るべきか?」という問いに対して、大切なのは「能力ではなく、価値観の高さ」であるということを教えて頂いたことである。
 
   読む本の選び方、尊敬すべき人物とはどんな人なのか、物事の優先順位の決め方など、すべてが変わったような気がする。
 
   「“修養”は理論ではない」という渋沢栄一の一言は、胸に突き刺さる一言である。
 
   頭でっかちではなく、学後の実践にこそ、“修養”の意味があるのだ。心・技・体のバランスを考えて学び、そして実践し、“修養”を積みたいと思う。
 

今週の考える言葉「ES(社員満足)」

考える言葉

ES(社員満足)

   『IG後継者育成塾(第6期⑤)』(2019.5.24~25 in福岡)を終えたばかりである。今回は、『ES(社員満足)~選ばれる職場づくり』というテーマに基づいて、リーダーの思考と行動特性が“ES”に与える影響について、グループ・ディスカッションを通して、塾生にしっかりと考えてもらった。
 
   導入講義は、㈱ヒューマンブレークスルーの代表・志田貴史氏。12年ほど前から“ES”に専門特化したコンサル事業を展開しており、“ES”に関する書籍も数冊手掛けているその道のプロである。
 
   1990年代に、CS(顧客満足)という活動が流行し、その後に「“ES”なくして、CSなし」という形で、“ES”が注目され、多くの企業で取り上げられるようになったと記憶している。市場の成熟化と共に、プロダクトアウトからマーケットインへと発想の転換がなされた時代環境の中から生まれた経営課題のような気がする。
 
   “ES”とは、会社と社員あるいは社員同士の関係性だと思う。“ES”を満たすことができる職場環境について考えてみたい。
 
   P・F・ドラッカーに次のような言葉がある。
 
   「対人関係の能力をもつことによって良い人間関係が持てるわけではない。自らの仕事や他との関係において、貢献に焦点を合わせることによって人間関係が持てる。そうして人間関係が生産的となる。生産的であることがよい人間関係の唯一の定義である」(経営者の条件)。
 
   つまり、関係性はテクニックではなく、モノの考え方すなわち価値観の問題であるということであろう。“ES”も同じことであると考える。ハーズバーグが提唱するように「衛生要因」だけでなく、「動機づけ要因」を満たすことができる環境を創っていく必要があるだろう。
 
   例えば、「仕事の報酬は仕事である」というようなことをみんなで議論し、考える場を設けるなど・・・。つまり、「何のために働くのか?」といった目的思考を共有することによって、モチベーションの高い職場環境を創っていくことが大事である。
 
   A・マズローは、人間性心理学を経営学に持ち込んだ最初の人としても有名であるが、氏の提唱した「マズローの欲求5段階説」は、自分あるいは自分以外の人達がどの段階の欲求レベル(生理的欲求・安全欲求・社会的欲求・承認欲求・自己実現欲求)にあるのかを知るには貴重な説である。
 
   以上のように、人間としての原理原則的な考え方を学び、価値観学習を組織的にきちんと行うことが、“ES”活動には重要だと考える。
 

今週の考える言葉「向上心」

考える言葉

向上心

   「IGグループの特徴又は強みは、何ですか?」と問われたとき、すぐに頭に浮かぶのは、『IG式目標管理システム』であり、そう応えるであろう。
 
   目標管理をやり続けて30 年以上になるが、すでにIG式として制度化され、組織風土になっているといっても過言ではないと思う。このシステムは、一人ひとりの主体性を引き出してくれると同時に“向上心”を培ってくれていると確信する。
 
   日常業務のマンネリ化はよく言われていることであるが、“向上心”を培ってくれるはずの『IG式目標管理システム』においても、油断をしているとマンネリに陥ってしまうから、本当に注意が必要だ。慣れとは恐ろしいものがある。
 
   物事に慣れてしまい、思考省略してしまうことがマンネリの原因である。つまり、“向上心”の停滞だといえよう。どんなにシステムが優れていたとしても、それを活用する人たちの怠慢があると、その成果は望めない・・・。
 
   つねに、問題意識と“向上心”を持ち得ているか、次の自己チェックしてみよう。
 
① あなたの仕事環境において、どのような変化が起きていますか?
② あなたは、その変化をチャンスと捉えていますか?
③ その変化に適応するために、あなたの何をどのように変えましたか?
④ あなたは、その自己革新によって、どのような成果を得ることができましたか?
⑤ あなたの自己革新は、あなたの組織にどのような影響を与えることができたでしょうか?また、これまでに自らが行った決定で組織全体の変革に大きく貢献できたものは何ですか?
 
   解答が曖昧だとすれば、“向上心”が低下している証拠・・・。その原因として次のような事が考えられる
 
① 普段から、仕事に対する踏み込み方が足りない。
② 依存心が強く、主体性を持って仕事をしていない。
③ 結果が出るまで、やり続けることをしていない(中途半端)
④ 自分の問題として捉えることができていない(当事者意識の欠如)
⑤ 仕事の基本が身についていないため自己チェックができていない等々。
 
   “向上心”とは、現状に満足せず、よりすぐれたもの、より高いものを目指して努力する心のことである。それは、マズローの欲求五段階説のように、自らの欲求基準を高めていくことによって、“向上心”のレベルは螺旋階段を昇っていくが如く高みを究めていくのではないだろうか・・・。
 
   “向上心”は、自己成長を支える礎である。その心を磨き続けたいと思う。
 

今週の考える言葉「士魂商才」

考える言葉

士魂商才

   ふと気になって、十数年前に購入していた『小説 渋沢栄一』(童門冬二 著)を再読し、新たに『論語と算盤』(道添進編訳)を購入し、読み終えた矢先のことであった。新1万円札の顔に渋沢栄一が採用されたというニュースが飛び込んできたのは(政府4月9日発表)。
 
   渋沢栄一は、「日本資本主義の父」と呼ばれ、日本経済の発展に大きな功績を残した人物として有名である。若き日の渋沢は、血気盛んな尊王攘夷の青年だったようだが、平岡円四郎(徳川慶喜の側近)との出逢いで自己変革をし、その後の大隈重信との出逢いで大蔵省に入所し、財界人としての才を発揮するようになる。
 
   さて、GWに入って前述の書を再び読み直して気づいた、渋沢栄一の思想・価値観について考えてみたい。
 
   渋沢栄一といえば『論語と算盤』という著書が思い出されるように、氏の思想・価値観の形成に大きな影響を与えたのは、孔子の教え、『論語』であることに間違いはないと思う。
 
   「論語読みの論語知らず」という言葉があるが、渋沢栄一の凄いところは『論語』を実業の現場で活かし、実践したところにある。さらに、『論語』と『算盤』は近い存在にあるとし、次のように語っている。
 
   「算盤、つまり金儲けは論語によってうまく動かされる。また、論語は算盤を用いることで本当の価値が生まれてくると考える・・・」と。
 
   この思想・価値観をベースにして、世の中を真に豊かにするために、“士魂商才”という考え方を提唱した。
 
   「人の世で自立していくには、武士道精神が必要なことは言うまでもない。しかし、それだけに傾倒し、商才をないがしろにしていると、経済的に自滅を招くのは必至だ。だから、士魂と商才の両方が必要なのだ・・・」と。
 
   つまり、「論語による人格の形成(=士魂)」と「資本主義の利益追求(=商才)」のバランスこそが、社会の豊かさ・繁栄を約束してくれるのだという。そして、渋沢は『士魂』と『商才』のいずれも『論語』を熟読し、深く学ぶことによって習得できるものだと述べている。
 
   “士魂商才”つまり、「事業(=商才)の持続的な成長を欲するならば、道徳(=士魂)を礎として築き上げなければならない」という考えは、ひたすら、社会を良くしたいと念じ続けた渋沢栄一が、私たちに残してくれた「黄金の言葉」であると考える。
 
   令和のはじめに、社会の公器として恥じることのない企業人でありたいと誓う。
 

今週の考える言葉「ハッスル・マップ」

考える言葉

ハッスル・マップ

   ドラッカーの言葉を引用するまでもなく、「企業の唯一共通の目的は、顧客の創造」にある。いまや、この意見に異論を唱える人は少ない・・・。
 
   「新規事業の立ち上げ」というテーマで、セミナーや研修会を行う機会があるのだが、その成果を問うと、意外と、挙手が少ないのはなぜだろうか?要するに、「学後の実践」、則ち「顧客の創造」に結びついていないのである。
 
   書棚をみていると、5~6年前に購入した『ザ・ディマンド』(エイドリアン・J・スライウォツキー著)という本を思い出し、再読をした。
 
   その中に、“ハッスル・マップ”という言葉が出てくる。
 
   「ハッスル(Hassle)」とは、「面倒、煩わしさ、不快」という意味であるが、この本では「顧客体験のなかに隠れている失望感、不便さ、潜在的な厄介事の数々」のことで、“ハッスル・マップ”とは、「顧客のハッスルがどこに潜んでいるのか、地図のように書き出したもの」という意味である。
 
   そして、ジョブズなど「ディマインドの新しい大潮流を創り出した人たち」は、顧客を理解する明晰な洞察力と、ハッスル改善につながる粘り強い創造性を兼ね備えたハッスルのエキスパートであったと指摘している。
 
   “ハッスル・マップ”とは、「トレードオフの関係にある顧客ニーズを並べたリスト」でもあり、「それらを統合的に解決するための手法」であるといえよう。
 
   本書では、アメリカの医療機関で統合型医療システムを展開している「ケアモア・メディカル・グループ」の事例を取り上げて、“ハッスル・マップ”の効用について述べてある。
 
   ① まず、高齢患者のニーズのリストアップをする(顧客の声に耳を傾ける勇気)。
 
   ② 医療のハッスルを患者の視点で捉え、それを排除するために全体的なシステムをつくり変える。
 
   ③ 病気(問題)に対する早期発見と予防医療を徹底することで、コストと苦しみの双方を削減できる(すべてのはじまりは、見えるか見えないかの小さな傷一つ)。
 
   ④ 患者に最適医療を保証するために、調整と統合のスペシャリストを育成する。
 
   ⑤ 患者との健全な信頼関係を築くためのコミュニケーション力を養う。
 
   ケアモア(創業者・ジンバーグ博士)は、『最良』の医療プログラムを提供するという使命観のもと、“ハッスル・マップ”という手法を用いて、初の統合型医療システムの創造に成功した。
 
   “ハッスル・マップ”の考え方は、医療に限らず、すべての業種に有効である。
 

今週の考える言葉「コメント力」

考える言葉

コメント力

   今の世の中、コメンテーターという仕事が溢れている。コメンテーターとは、解説者あるいは評論する人のこと。特に、テレビやラジオ放送のニュース番組の解説者をいうのであるが、タレント化しているような気がする。
 
   情報化社会の中で生きている現代人にとって、情報をどのように捉え、解釈するかは、生活の豊かさを守るためには、欠くことのできない要素なのであろう。
 
   しかし、彼らコメンテーターの“コメント”を聞いていると、「なるほど!」と感心することも多いが、耳障りな“コメント”もけっこう多いような気がする。その差は、どこから生じるのであろうか?
   日常の仕事においても、“コメント力”が問われる時代である。少し、“コメント力”について考えてみたい。
 
   まず、“コメント力”において大切なことは、「簡潔で、切れ味のいい発言」ができるかどうかであろう。言葉を変えていうと、「なるほど!」と思わせるような、物事の本質をついた内容を一言で表現する力であろう。(ここまで書いて、ふと、「普段の自分の発言はどうだろうか?」と、疑問がよぎる・・・)
 
   下手なコメンテーターの話を聞いて、批判めいたことを感じても、自分の話しぶりに“コメント力”を意識してはいないのではなかろうか。ただ、講演のレジュメを作成するときには、画面に映し出される一枚一枚の内容は、一目で読み取れるように簡潔にポイントをまとめるように心掛けているつもりだ。
 
   では、“コメント力”を磨き上げるのに必要な心掛けとは何だろう・・・?
   ① 世の出来事に対する観察眼を磨く。(観察力)
   ② 自分のポジショニングを心得ている。(基軸)
   ③ 物事の本質、的を外さない。(本質)
   ④ 納得させるような表現力がある。(表現力)
   ⑤ 人の興味を引くような面白味がある。(関心)
 
   ざっと、このようなことが頭に浮かんだが、コメンテーターのモノの考え方、すなわち価値観(思考の枠組み)が“コメント”に対して大きな影響を持っているような気がする。
 
   となると、自分の価値観を磨くことを日常的に意識しておく必要がある。人間の価値観には、① 個性的な側面と、② 位相的な側面があるといわれている。日頃から、その両面から自らの価値観を顧みる訓練が必要である。
 
   世の中には(歴史上の人物も含めて)、優れた価値観を持った人たちがたくさんいる。素晴らしい出逢いを活かして、学ぶ姿勢が大切だと思う。
 

今週の考える言葉「See(検証)」

考える言葉

See(検証)

   過日の”考える言葉”シリーズで、すでに「Plan(仮説)」と「Do(実践)」について、それぞれの課題等を考えてみたが、今回は“See(検証)”について考えてみたい。
 
   当然のことであるが、「P~D~S」の経営サイクルは、循環し続けてこそ意味があるのだが、頓挫してしまう企業が意外と多いような気がする・・・。何故だろうか?その原因に“See(検証)”の拙さが挙げられる。つまり、“See(検証)”の稚拙さが故に、「P~D」で終わってしまう企業が多く、現状を振り返り、次につなげるという段階まで踏み出せないのである。
 
   “See(検証)”の目的は、改善策を明確にすること。つまり、「P~D」の結果を受けて、改善すべき点を明確に把握し、次の「P~D」へフィードバック機能を働かせることにある。故に、この段階で機能不全に陥ってしまうと、「所詮、Planとは絵に描いた餅、食えない!」ということになり、断念してしまう・・・。
 
   では、改善策を明確にできる“See(検証)”とは、どうすればいいのだろうか?
 
   ① まず、現状を正しく把握すること。「P~D」の結果に対して、正しく事実を認識し、それをどう理解するかである。結果には必ず原因がある。真の原因にたどり着くまで、「なぜ?」を徹底して問い続けることが肝要である。
 
   ② 次に、改善点に対するスピーディーな対応を行うこと。
“See(検証)”の目的は、改善にある。①の結果に対するフィードバック機能が正しく、スピーディーに働くように心掛けておこう。
 
   ③ 目標に見合ったKPIの設定をすること。
目標に対する的確な振り返りの手段として、KPI(重要業績評価指標)の設定が注目されている。確かに、KPIを設定することによって、プロセス管理が容易になり、スピーディーな検証が可能となり、効果的である。
 
   その他に、IG会計グループでは、“See(検証)”ための時間の確保を徹底している。
 
   個人レベルでは、日報による一日の反省を必ず行う。週末には、分社・部署としての反省を行う。そして、月末・月初の二日間で、組織全体の“See(検証)”を行い、情報の共有化を図っている。
 
   平成元年に導入した目標管理システムの一環として、「Plan(仮説)~DO(実践)~See(検証)」の経営サイクルを回し続けているのであるが、未完のままである。
 
   だが、当たり前のレベルは相当高くなっていると確信している。
 

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